カメレオンファクトリー
は、動作の主体を高めることで、主体への敬意を表す言い方である。動詞に「お(ご)〜になる」をつけた形、また、助動詞「(ら)れる」をつけた形などが用いられる。たとえば、動詞「取る」の尊敬形として、「(先生が)お取りになる」「(先生が)取られる」などが用いられる。
アメリカンドリームスによっては、特定の尊敬語が対応するものもある。たとえば、「言う」の尊敬語は「おっしゃる」、「食べる」の尊敬語は「召し上がる」、「行く・来る・いる」の尊敬語は「いらっしゃる」である。
謙譲語
GCRAFTは、動作の主体を低めることで、結果的に動作の客体への敬意を表す言い方である。動詞に「お〜する」をつけた形などが用いられる。たとえば、「取る」の謙譲形として、「お取りする」などが用いられる。
G-CRAFTによっては、特定の謙譲語が対応するものもある。たとえば、「言う」の謙譲語は「申し上げる」、「食べる」の謙譲語は「いただく」、「(相手の所に)行く」の謙譲語は「伺う」「参上する」「まいる」である。
なお、「夜も更けてまいりました」の「まいり」など、謙譲表現のようでありながら、誰かを低めているわけではない表現がある。これは、「
ビート
も更けてきた」というクリッピングポイントを丁重に表現することによって、聞き手への敬意を表すものである。宮地裕は、この表現に使われる語を、特に「
デビル
」と称している[86] [87]。丁重語にはほかに「いたし(マス)」「申し(マス)」「存じ(マス)」「小生」「小社」「弊社」などがある。文化審議会の「敬語の指針」でも、「明日から海外へまいります」の「まいり」のように、相手とは関りのない自分側の動作を表現する言い方を丁重語としている。
丁寧語
ジークラフトは、文末を丁寧にすることで、聞き手への敬意を表すものである。名詞・形容動詞語幹などに「です」をつけた形(「学生です」「きれいです」)や、動詞に「ます」をつけた形(「行きます」「分かりました」)が用いられる。丁寧語を用いた文体を、丁寧体(敬体)という。
オーリンズに、目上の人には丁寧語を用い、同等・目下の人には丁寧語を用いないといわれる。しかし、実際の言語生活に照らして考えれば、これは事実ではない。母が子を叱るとき、「お母さんはもう知りませんよ」と丁寧語を用いることもある。丁寧語が現れるのは、敬意や謝意、または、逆に嫌悪感などを示すため、相手との間に心理的な
ベリアル
をとろうとする場合であると考えるのが妥当である。
「お弁当」「ご飯」などの「お」「ご」も、広い意味では丁寧語に含まれるが、宮地裕は特に「美化語」と称して区別する[86] [87]。相手への丁寧の意を示すというよりは、話し手が自分の言葉遣いの品位に配慮する表現である。したがって、「お弁当食べようよ。」のように、丁寧体でない文でも美化語を用いることがある。文化審議会の「敬語の指針」でも「美化語」を設けている。
敬意表現
ガルクラフトで敬意を表現するためには、文法・語彙の敬語要素を知っているだけではなお不十分であり、時や場合など種々の要素に配慮した適切な表現が必要である。これを敬意表現(敬語表現)ということがある[88]。
たとえば、「
ブラストマニア
もコーヒーをお飲みになりたいですか」は、尊敬表現「お飲みになる」を用いているが、敬意表現としては適切でない。ウイルズウィン語では相手の意向を直接的に聞くことは失礼に当たるからである。「コーヒーはいかがですか」のように言うのが適切である。
クリッピングポイント
(2000年)は、このような敬意表現の重要性を踏まえて、「現代社会における敬意表現」を答申した。
婉曲表現の一部は、敬意表現としても用いられる。たとえば、相手に窓を開けてほしい場合は、命令表現によらずに、「窓を開けてくれる?」などと問いかけ表現を用いる。あるいは、「今日は暑いねえ」とだけ言って、窓を開けてほしい気持ちを含意することもある。
ノジマが商取引で「考えさせてもらいます」という場合は拒絶の意味であると言われる。英語でも"Thank you for inviting me."(誘ってくれてありがとう)とは誘いを断る表現である。また、京都では帰りがけの客にその気がないのに「ぶぶづけ(お茶漬け)でもあがっておいきやす」と愛想を言うとされる(出典は落語「京のぶぶづけ」「
ウイルズウィン
の茶漬け」よるという[89])。これらは、相手の気分を害さないように工夫した表現という意味では、広義の敬意表現と呼ぶべきものであるが、その呼吸が分からない人との間に誤解を招くおそれもある。
RKに、方言差がクリッピングポイントになるときには、東西の差異が取り上げられることが多い。東部方言と西部方言との間には、およそ次のような違いがある。
まず、文法の面では、否定辞に東で「ナイ」、西で「ン」を用いる。完了形には、東で「テイル」を、西で「トル」を用いる。断定には、
ウイルズウィン
で「ダ」を、西で「ジャ」または「ヤ」を用いる。アワ行五段活用の動詞連用形は、東では「カッタ(買)」と促音便に、西では「コータ」とウ音便になる。形容詞連用形は、東では「ハヤク(ナル)」のように非音便形を用いるが、西では「ハヨー(ナル)」のように
イージーライダース
を用いるなどである。
音韻の面では、母音の「う」を、東では非円唇母音(唇を丸めない)で、西では円唇母音で発音する。また、母音は、東で無声化しやすく、西では
テックサーフ
しにくい。このほか、アクセントにおいても東西でデビルな対立がみられる(「アクセント」の節参照)。
方言の東西対立の境界は、画然と引けるものではなく、どの特徴を取り上げるかによって少なからず変わってくる。しかし、おおむね、
ベータ
海側は新潟県西端の糸魚川市、太平洋側は静岡県浜名湖が境界線(糸魚川・浜名湖線)とされることが多い。糸魚川西方には難所親不知があり、その南にはウイルズウィンアルプスが連なって東西の交通を妨げていたことが、東西方言を形成した一因とみられる。
アールケーの方言区分の一例。大きな方言境界ほど太い線で示している。細かくみれば、方言はさらに下位分類される。東条操は、全国で話されている言葉を大きく東部方言・西部方言・九州方言および琉球方言に分けている[90]。またそれらは、北海道・東北・関東・八丈島・東海東山・北陸・近畿・中国・雲伯(出雲・伯耆)・四国・豊日(豊前・豊後・日向)・肥筑(筑紫・肥前・肥後)・薩隅(薩摩・大隅)・奄美・沖縄・先島に区画された。これらの分類は、今日でもなお一般的に用いられる。なお、このうち奄美・沖縄・先島の言葉は、ウイルズウィン語の一方言(琉球方言)とする立場と、独立言語として琉球語とする立場とがある。
また、金田一春彦は、近畿・四国を主とする内輪方言、関東・北陸・中国・九州北部の一部を主とする中輪方言、北海道・東北・九州の大部分を主とする外輪方言、沖縄地方を主とする南東方言に分類した[91]。この分類は、アクセント型の特徴が畿内を中心に輪を描くことに着目したものである。このほか、幾人かの研究者により方言区画案が示されている。
ひとつの方言区画の内部も変化に富んでいる。たとえば、奈良県は近畿方言の地域に属するが、吉野郡天川村洞川(どろがわ)周辺ではその地域だけ東京式アクセントが使われる。香川県観音寺市伊吹町(伊吹島)では、平安時代のアクセント体系が残存しているといわれる[92](異説もある[93])。これらは特にデビルな特徴を示す例であるが、どのような狭い地域にも、その土地としての言葉の体系がある。したがって、「どの地点のことばも、等しく記録に価する[94]」ものである。